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カルチャースタディーズ研究所は
社会デザイン研究者の
三浦 展が主宰する、
消費・文化・都市研究のための
シンクタンクです。
ルチャースタディーズ研究所インタビュー 第3回 共立女子短期大学教授 渡辺明日香さんに聞く 若い子はスマホで好きなファッションを見つけるけど同じ格好をする。そしてメイクでちょっとした違いを出す。 インタビューと文|カルチャースタディーズ研究所 三浦展 2026年6月12日収録|2026年7月29日公開|1/3ページ
渡辺明日香
わたなべ・あすか
——
色彩学、生活デザイン、ストリートファッション
共立女子短期大学生活科学科教授
——
共立女子大学大学院家政学研究科修士課程修了。首都大学東京(現・東京都立大学)大学院人文科学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。専門は現代ファッション。1994年から東京の原宿・渋谷・銀座の街頭でストリートファッションの定点観察を行っている。この調査に基づく若者文化、色彩、生活デザインの研究に従事。著書に『東京ファッションクロニクル』(青幻舎、2016)、『こころをよむ 時代をまとうファッション』(NHK出版、2020)など。

アイドルのような服が着たかった

三浦展なぜいつからファッション観測を始めたのですか?

渡辺明日香私は子ども時代、1970年代から80年代にかけてですが、栃木県の田舎に住んでいまして、町にはあまりファッションを売る店も少ないようなところでした。私は普通にアイドル好きな子だったんですね。山口百恵とか。
それで自分もテレビに出たいなとか、アイドルのような服が着たいとか思っていたんです。ところが母は、良い物を着るべきだ、流行は追わないという人で、シンプルな服しか買ってくれないのです。友達は少女マンガ風の可愛い服とかリボンの付いたジャンパースカートとかを着ていたのが羨ましかった。それで友達の服をよく観察するクセがついたんです。
それで今度は好きな服を着せてもらえないなら、好きな服を作るファッションデザイナーになりたいと思うようになった。でも、高校の先生から、「あのね、明日香さん、ファッションデザイナーで自立できる人ってのはほんの一握りの人だけなのよ」と言われて、じゃあ、とにかくファッション業界には入ろうということで、今教職に就いている共立女子大の被服学科に入学しました。アパレル企業で企画をするとか、ファッション雑誌の編集とか、そんな仕事に就ければいいなと思っていたのです。
ところがです。91年に大学に入って街を歩く人々のファッションを観測している人がいるっていうことを知ってびっくりしたんです。それが三浦さんもいらしたパルコの『アクロス』の「定点観測」だったんです。

三浦へえ!

1990年代の『アクロス』と「定点観測」を基にしたストリートファッションの本。『アクロス』は98年から紙媒体をやめWEBメディアとなったが、定点観測は今も継続しておりWEBで見られる<br>
https://www.web-across.com/
1990年代の『アクロス』と「定点観測」を基にしたストリートファッションの本。『アクロス』は98年から紙媒体をやめWEBメディアとなったが、定点観測は今も継続しておりWEBで見られる
https://www.web-across.com/

ストリートファッションの発見

渡辺ほんと、雷が落ちたように衝撃を受けて、こんな仕事があるのか、こんなやり方でファッションを研究できるのかって。モデルの着たファッションではなくて、ストリートを歩く人たちの生のファッションをね。しかも社会学的に。これがやりたいって思った。マーケティングも社会学も知らなかったのに。

三浦子ども時代の観察が仕事にできると気づいたのですね。

渡辺はい。それで自分もストリートファッションの観察活動を始めた。大学3年からですから94年から、以来32年間、400回以上続けています。

三浦すごいですね、1人でしてきたのですか?

渡辺最初は1人です。教員になってからは学生や助手も手伝ってくれました。

三浦毎月ですか、場所は?

渡辺銀座、渋谷、原宿で、毎月1回、土日や祝日にその3カ所を回ります。

三浦それは大変ですね。写真も自分で撮って?

渡辺はい。これがそれです。

三浦わー、写真上手ですね。

渡辺そうでしょ?(笑)

三浦はい。とても雰囲気がよくつかまえられています。

ご自分で撮影したファッションスナップを見せながらトレンドを語る渡辺先生<br>
以下、特記なきものはすべて三浦の撮影
ご自分で撮影したファッションスナップを見せながらトレンドを語る渡辺先生
以下、特記なきものはすべて三浦の撮影
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