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カルチャースタディーズ研究所は
社会デザイン研究者の
三浦 展が主宰する、
消費・文化・都市研究のための
シンクタンクです。

カルチャースタディーズ研究所インタビュー 第2回
——
「Roundabout」「OUTBOUND」店主小林和人さんに聞く
有用性という意味の圧力から人を遠ざけたい

インタビューと文|カルチャースタディーズ研究所 三浦展

吉祥寺OUTBOUNDにて|2026年4月6日収録|2026年7月7日公開|3/4ページ

セゾン文化の申し子ですね

三浦ところで無印良品もみずからを「現代の民藝」だと言っていますよね。

小林無印は民藝とはまったく違うと僕は思います。たしかに無名性とか廉価であることとかは民藝と共通するところがありますが、無印は商品である以上マーケティングから出発した量産品であらざるを得ない。民藝は風土から生まれたものであるし、暮らしの中での切実さから生まれたものだと思う。民藝館に収蔵されている物も、民藝館展に出品される同時代の作り手による物にも同じことが言えると思う。
特定の民族の衣装とか敷物とかは、元々は使う人自身がつくった物であり、その家族のためにつくった物であり、だからこそ丁寧につくられる。そして丁寧につくったものを着ている、使っている人は丁寧な人だと思われるという社会だったんだと思うんです。だからこそちゃんとした物を作ろうという気持ちになるでしょうし。
ただし、ちゃんとした物といっても、手で作られるわけですから、たとえば手で紡いだ糸に節ができたりとか、ゆらぎがあるわけで、それがまた一種の余白となり、魅力となると思う。

三浦小林さんは無印良品とはいつ出会ったの?

小林僕は子供時代、親の仕事の関係でシンガポールに住んでいたのですが、1981年から83年だったと思いますが、シンガポールの日本人の交流センターで無印のクリア塗装の鉛筆とかメモ用紙が販売されていたんです。それでこんな洒落た鉛筆があるのか!って感動した。先ほど言った「Roundabout」がシンプルでミニマルになった理由の1つはその無印体験にあるように思います。

三浦じゃあ、僕が無印を知ったのと同時期ですよ。僕は、82年にパルコに入社して住んだ町のファミリーマートで無印の鉛筆とメモ用紙を見つけたんです。それでまさに「これがオレの欲しいものだ!」って感動して、すぐに買って会社で使っていた。

小林へーっ。じゃあ、今思えば、バウハウス、柳宗理と出会う前に無印があったわけですね。それはだいぶ僕に影響を与えたかもしれない。

三浦全部西武セゾングループですね。

小林セゾン文化の申し子ですね(笑)。

無印良品の鉛筆 出典|無印良品ネットストア
無印良品の鉛筆 出典|無印良品ネットストア
無印良品のメモ帳 出典|無印良品「くらしの良品研究所」
無印良品のメモ帳 出典|無印良品「くらしの良品研究所」
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